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 こうなると、残るはエアフロメータしかない。ただエアフロメータの信号を調べたが、基準値には入っているものの、基準値自体の幅が大きく、本当に良いものなのかは断定できない。
 交換してみるしかないということで、部品を注文し交換すると、A/F学習値はプラス1.3%になり、O2センサ出力は普通の加速時ではフィードバックし、登坂路ではリッチ固定となった。
 参考までに1NZ、2NZ、1SZエンジンのエアフロメータは同じものを使っているようなので、今回のようなトラブルの場合、交換してみるのも1つの方法である。
 ただし、このトラブルは、エアフロメータが悪いまま気がつかずに乗っている場合が多いので、交換する前に、その車で登り坂を走りO2センサがリッチ信号を出力しているのを確認してから交換する必要がある。

≪技術相談窓口≫


エアフロメータ交換前後のデータ(約3000回転時)

  交換前 交換後
エンジン水温 +92℃ +96℃
A/F 補 正 値 +2.5% +0.8%
A/F 学 習 値 +23.2% +1.3%
エンジン回転 2985r/min-1 2990r/min-1
点火時期 +33.5° +34.0°
吸気温度 30℃ 32℃
吸入空気量 6.01g/s 7.2g/s
スロットル開度 16% 17%
O2センサ#11 0.850V 0.370V
噴射時間 2.2ms 2.3ms
ISCデューティ比 37.5% 39.8%

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