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なお、バックルスイッチ部のカプラの配線が2本ではなくて、3本あるいは4本のものは図2のようにシートベルト装着時の圧迫感を抑えるためのソレノイドの回路が加わっているだけなので、球切れ点検時の短絡テストは端子を間違えても差し支えはない。

ただし、トヨタの一部の車種にはスイッチがバックル側ではなくて、巻き取り側に装着されているものがあり、この場合はスイッチの構造がまったく異なるので、この応急処置は通用しないから注意願いたい。

加えて、巻き取り側にはプリテンショナーが組み込まれている場合が多いので、点検や部品交換時は慎重な作業が必要になる。

図2.テンション・リデューサー付きの場合のバックルスイッチ回路

2年弱の間にさまざまな車の警告灯に関する相談や修理をおこなってきた者の立場から言わせてもらうと、シートベルトを常に装着している人の車はスイッチが壊れ、そうでない人の車はランプの点灯時間が前者より長くなるから、球切れが発生しやすいようである。

さまざまな安全装置に警告灯が設置され、それらが正しく機能しているかどうかを知らせるものであるから、受け入れ時点でのチェックが重要であり、それによって新たなビジネスチャンスの掘り起こしにつながる可能性もある。

再検になって無駄な時間を作らないためにも、事前の点検を念入りにしていただきたい。

《技術相談窓口》
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