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 EF−SEエンジンのEFIシステムはスロットル開度を基準に吸入空気量を検出しているので、スロットル開度には高い精度が求められます。

 EFIシステムの初期学習(EF−SE)
・初期学習中にアクセル操作を行うと学習が正しく行われないので、この間アクセル操作は決して行わないこと。

スロットルバルブの全閉操作
(1)概要
1.
IG「OFF」時のスロットル開度はISC制御により、その時の水温、A/C、電気負荷等で設定された開度になります。この状態でアクセルケーブル、スロットルケーブルを組み付けるとケーブルの張り過ぎの恐れがあり、初期学習が正しく行われない可能性があります。
そこで、初期学習を行う際は強制的にスロットルを全閉にした後、ケーブルを張る必要があります。
(2)操作手順
1.
IGスイッチ「ON」(エンジン停止時)時、スロットルレバーを手で開きアイドルスイッチを指で押す。(1〜2秒間押すとISCは自動的に全閉となります。)
2.
上記 1.の状態を保持したまま(アイドルスイッチを押したまま)IGスイッチを「OFF」にする。
 
・ECU不良で上記操作ができない場合、ケーブルをはずして新品ECUに交換してください。交換後に初期学習を行い、その後ケーブルを張ってください。

EFIコンピュータ交換時の初期学習
1.
新品のEFIコンピュータに交換時は下記操作により、スロットル基準開度(スロットル全閉、ISC制御上限)のスロットルポジションセンサー出力値をECUに記憶させ、学習させます。 
(1)
IG「ON」状態を3秒以上保持する。
 

・アクセル操作を行うと学習が正しく行われないので、この間アクセル操作は決して行わないこと。

[参 考] ・3秒以内にスターターを作動させても、初期学習が終了するまでエンジンは始動しない。
  ・この間に、ISCが自動的にスロットル基準開度まで作動する。

スロットルボデー交換時のECU初期化、再学習
1.
スロットルボデー交換時、またはECUを中古のECU(他の車で使用していた正常ECU)に交換時にはコンピュータの初期化を行い、改めて初期学習を行います。コンピュータの初期化、再学習は以下の手順で行います。
(1)
IG「ON」する。(エンジンは始動しない)
(2)
T端子短絡、ヘッドライトスイッチ「ON」、ヒーターブロアスイッチ「ON」、アクセル全開、以上4条件を10秒以上保持する。
(3)
上記の条件をすべて解除し、IG「OFF」する。
(4)
IG「OFF」後3秒以上経過した後、IG「ON」する。(システム初期化、学習完了)
・アクセル操作を行うと学習が正しく行われないので、この間アクセル操作は決して行わないこと。
[参 考] ・3秒以内にスターターを作動させても、初期学習が終了するまでエンジンは始動しない。
・この間に、ISCが自動的にスロットル基準開度まで作動する。
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