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2023年7月
信号待ちや走行中の失火

時々、信号待ちでエンジン回転が落ち込んだり、走行中に失火したようにガクッと引っかかったような感じになる時があるという平成25年式デミオ(車両型式DBA-DE3FS、エンジン型式ZJ、走行距離7万q)のトラブル事例を紹介する。

半年ぐらい前にも同じような症状があり、その時はイグニッションコイルとスパークプラグを新品に交換して良くなっていたとのこと。

しかし最近になってまた同じような症状が発生したとのことである。

シフトをPレンジに入れてアイドリング状態でしばらく置いていると、時々失火したように一瞬エンジン回転が下がることが確認できた。

その時にマフラーの出口に手を当てていると、やはり失火している時のように一瞬排気が止まるような感じがある。

スキャンツールを接続して自己診断をしたが異常は残っていない。

データモニタで空燃比補正を見てみるがほぼ1.00〜1.01付近で安定しており、失火する瞬間も空燃比補正はほぼ変化が無い。

失火する瞬間以外の調子は良い。

失火する時の排気ガスを測定したがCOが0.02%、HCは0ppmで全く変動が無い。

念のため圧縮圧力を測定したが全てのシリンダが約1.3MPaで問題無かった。

イグニッションコイルとスパークプラグは半年前に新品に交換しているとのことだったが、圧縮圧力を測定する時に確認すると確かに両方ともまだ見た目は新しかった。

しかし、新品であっても、スパークプラグを落としたり、取付時に斜めに工具がかかったりしてスパークプラグの内部が破損している可能性もあるので、念のためスパークプラグの中心電極の導通をテスタで測定したところ4〜5kΩと少しバラつきはあるものの、レジスター付きプラグとしては問題無いといえる数値だった。

次にスパークプラグテスタで点検したところ、4本とも同じ様に火花が正常に飛んでいた。

イグニッションコイルも単体点検をしてみたが、ギャップを10mmに広げても問題なく火花は飛んでいた。

「新品のイグニッションコイルがたった半年でリークするのか…?」と疑問に思いながらもイグニッションコイルのリークテストをしてみると、2番シリンダ、3番シリンダの二つのイグニッションコイルからリークが確認できた。

しかも2番シリンダのイグニッションコイルは2箇所リークしていた。

この結果から2本のイグニッションコイルが原因と特定した。

このイグニッションコイルをよく見てみると、確かに新品だが純正部品ではなく社外品だった。

依頼してきた工場に確認したところ、純正部品は社外品の約2倍の金額とのことだったが、電子制御に関する部品はやはり純正部品に限る、と思えた案件だった。

《技術相談窓口》

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